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成人年齢の引き下げで影響を受ける税制のまとめ

2021.07.9

2022年4月1日から、成人年齢が20歳から18歳になります。
税法もこれに対応するために、少しずつ改正が進められています。
この記事では、成人年齢の引き下げに伴う税法の改正点をまとめます。

相続税の未成年者控除

相続税の未成年者控除とは、相続人が未成年者である場合、相続税額から「20歳に達するまでの年数×10万円」を控除できるというものです。
現行法では、未成年者控除が適用できる対象年齢は「20歳未満」ですが、これが「18歳未満」に引き下げられ、同時に控除額の計算も「18歳に達するまでの年数×10万円」に改正されます。
この改正は、2022年4月1日以後に発生する相続から適用されます。
相続税を申告する時ではなく、被相続人が亡くなった時で判定されることに注意が必要です。
この記事で紹介するものの中で唯一、納税者側にとって不利になる改正といえます。

贈与税の関係

改正がもっとも多いのは、贈与税になります。
現行法で、贈与を受ける人の年齢要件が「20歳以上」である下記の4つの制度について、2022年4月1日以降に行われる贈与から、「18歳以上」に変わります。
ただし制度によって、年齢判定の日が、贈与の年の1月1日、贈与の日など違いがありますので、その点にも注意してください。

特例贈与の税率の適用年齢

特例贈与の税率とは、親や祖父母など直系尊属からの贈与に適用できる、一般贈与よりも少し有利な税率のことです。
贈与税は、贈与を受けた人が特に何も選択をしなければ、自動的に「暦年課税」が適用されますが、この「暦年課税」に用いる税率には、「一般贈与」に対する税率と、「特例贈与」に対する税率の2種類があります。
特例贈与の税率は、直系尊属からの贈与であり、かつ、その年の1月1日において「20歳以上」の者に対する贈与にしか適用できません。
この「20歳以上」の部分が「18歳以上」に引き下げられます。
一般贈与と特例贈与の税率については、こちらをご覧ください。

国税庁:贈与税の計算と税率(暦年課税)
https://www.nta.go.jp/taxes/shiraberu/taxanswer/zoyo/4408.htm

相続時精算課税の適用年齢

暦年課税ではなく、「相続時精算課税」を選択できる年齢も引き下げられます。
現行法では、その年の1月1日において「20歳以上」の者しか選択できませんが、この「20歳以上」の部分が「18歳以上」に変わります。
なお、相続時精算課税が適用されるのは、本来は推定相続人(相続税法第21条の9)ですが、平成27年以降、これに「孫」が追加されています。(租税特別措置法第70条の2の6)
「孫」にも、その年の1月1日において「20歳以上」の要件がありましたが、これも「20歳以上」の部分が「18歳以上」に変わります。

非上場株式等の贈与税の納税猶予制度の適用年齢

この制度は、法人版事業承継税制の名で知られているものです。
中小企業の株式を一定要件のもとで後継者に贈与した場合、その贈与税の納税猶予を受けることができ、さらに要件を満たせば免税になります。
法人版事業承継税制には、一般措置と特例措置があります。
いずれの措置にも、後継者の要件として、贈与の日において「20歳以上」であることが求められますが、「18歳以上」に変わります。

結婚・子育て資金の一括贈与の非課税特例

この特例では、贈与を受ける人の年齢が、金融機関との資金管理契約の締結日において「20歳以上50歳未満」であることが要件です。
この特例を、2022年4月1日以後の信託や贈与によって取得する信託受益権や金銭等に適用する場合、年齢要件は「18歳以上50歳未満」になります。

NISAの口座開設年齢

一般NISAやつみたてNISAの口座開設ができる年齢が、その年の1月1日において「20歳以上」のところ、「18歳以上」に引き下げられます。
ジュニアNISAについては、その年の1月1日おいて「20歳未満」のところ、「18歳未満」に引き下げられます。
2023年1月1日以降の口座開設に適用されます。

成人年齢の引き下げで影響を受ける税制のまとめ 記事まとめ

成人年齢の引き下げにともなう税制改正は、以下のとおりです。
・相続税の未成年者控除
・特例贈与の税率
・相続時精算課税
・非上場株式等の贈与税の納税猶予制度
・結婚・子育て資金の一括贈与の非課税特例
・NISAの口座開設年齢

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