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法人で初めて作るクレジットカードの選び方【税理士がおすすめカードを紹介】 名古屋市北区で税理士なら三宅正一郎税理士事務所

三宅正一郎税理士事務所

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法人で初めて作るクレジットカードの選び方【税理士がおすすめカードを紹介】

2021.11.6

(この記事は令和3年11月6日に更新されました)

「法人名義のクレジットカードを作った方が良いのか」

「法人成りをしたが、法人クレジットはどのカードを作れば良いかわからない」

「最もお得に使える法人カードを探している」

この記事はそんな方の悩みを解決するために書いています。

はじめまして。
私は名古屋市北区で税理士をしております、税理士の三宅正一郎と申します。
平成30年に開業以来、創業支援に特化した税理士事務所を経営しております。

開業から3年が経過し、個人事業から法人成りをされるお客様も増えてきました。
また、インボイス制度の導入に向け、法人化を検討されている顧問先様も多数いらっしゃいます。

そんな顧問先様から法人設立直後によく受けるご質問に、

・法人名義のクレジットカードを作った方がいいのか

・作るならどの法人クレジットカードがおすすめなのか

というものがあります。

この記事では、まず法人クレジットを作った方がよいのか、という疑問にお答えするとともに、数あるクレジットカードの中から、税理士視点でどのカードがおすすめなのか厳選してご紹介します。

あなたの法人カード選びの一助となれば幸いです。

1. 法人クレジットカードを作る目的

個人で使用していたクレジットカードをそのまま法人で使っている経営者の方も多いと思います。

個人名義のクレジットを法人で使っていて税務調査で何か指摘されないかと気になった方はいらっしゃいませんか?

結論から言うと個人カードを使っていて、ただちに問題となることはありません。

ただし、法人で使ったものと個人で使ったものが混在していると「個人と法人の管理はあいまいなのか」といった印象を与え、「私的なものが混ざっていないか」と余計な疑念を持たれてしまう可能性があります。

不必要な疑惑を持たれないためにも、法人カードを利用し、個人と法人を明確に区分することを推奨しています。

税務調査以外にも法人カードを作ることで様々なメリットがありますので、次は、「他にどんなメリットがあるのか具体的に知りたい」という方のために、数あるメリットの一部をご紹介します。

経費精算が楽

個人カードを利用していると代表者個人の口座で支払いをする形になります。
そのため会計処理上は、役員から借入をして経費を支払っているという形を取りますので、定期的に法人から役員への経費精算という手間が発生します。

法人カードであれば、クレジットカードの締日支払日ごとに法人口座から引き落としがかかりますので、役員への精算は必要ありません。

また、規模が大きくなってくると従業員が経費を立替払いするようなケースもあるかと思います。このような場合、一般的には小口現金を用意しておき、現金で経費精算する形になるかと思いますが、法人で追加カードを作成し、従業員に持たせることで経費精算の手間を省くことができます。

法人税・消費税等の税金の支払いをクレジットカード行うことでポイントがたまる

法人税や消費税の支払いを法人カードでおこなうことで、ポイントを貯めることができます。

資金繰りに余裕が出る

資金繰りは会社経営をする上で、一番重要です。月次損益が黒字でも、会社のキャッシュが不足していると黒字倒産してしまう可能性もあります。資金繰りとは、「会社にある現金・預金の増減を管理して、手元資金が不足しないように調整する」ことをいいます。

資金繰りを改善するもっとも有効な方法は、売掛金はなるべく早めに回収し、買掛金・未払金などの支払いを遅らせることです。

クレジット払いにすることで、支払いを遅らせることで、手許現金を厚くすることができ、資金繰りは改善します。

2. おすすめのクレジットカード

(1)セゾンプラチナ・ビジネス・アメリカン・エキスプレス・カード

最初におすすめしたいのは、クレディセゾンさんが展開している「セゾンプラチナ・ビジネス・アメリカン・エキスプレス・カード」です。

このカードは次のような方におすすめです。

「法人税・消費税を年間200万円以上現金で納税している」

「出張が多く、飛行機に乗ることが多い」

「社員旅行を実施している」

セゾンプラチナ・ビジネス・アメリカン・エキスプレス・カードは「国税をクレジット納付したときにもっともマイルが貯まるカード」になります。

「国税のクレジット納付」とは、クレジットカードの機能を利用し、インターネット上で国税の納付をおこなう手続きで、専用サイトから納税をおこなうことができます。

決済手数料が、1万円の納付につき83円(税込)必要になりますが、還元率が0.83%以上のクレジットカードでクレジット納付することで差額分得することができます。

そんなお得なクレジット納付ですが、気を付けないといけないのがクレジット納付をした場合のポイントの還元率です。

通常利用時には、1%還元されるクレジットカードも税金の支払いに限っては決済手数料以下の還元率に下がってしまうカードがほとんどです。

ポイント還元率が下がらず、クレジット納付したときの手数料と還元率がもっとも高いクレジットカードが「セゾンプラチナ・ビジネス・アメリカン・エキスプレス・カード」になります。

ここからは、具体的な還元率とその他の特徴についてご紹介します。

①セゾンプラチナ・ビジネス・アメリカン・エキスプレス・カードのメリット

・ポイントの還元率が最高水準

事前に「SAISON MILE CLUB(毎月の利用額に応じて自動的にマイルに移行されるサービス)」に登録しておくことで、1,000円につき10マイル(1%)+永久不滅ポイントが2,000円につき1ポイント(0.25%、永久不滅ポイントは1ポイントで5円の他社ギフトカードなどと交換できます)が貯まります。

さらに、「セゾンクラッセ(セゾンカードの利用やセゾンクラッセ内のアンケート回答することで★1~★6のクラスに応じた特典が受けられるサービス)」を適用することで永久不滅ポイントが1,000円につき1ポイント(0.5%)が貯まります。

SAISON MILE CLUBに登録し、セゾンクラッセを適用することでポイントの還元率は最大1.75%(内訳:JALマイル1%、永久不滅ポイント0.75%)となります。

ちなみに永久不滅ポイントですが、WAONやAmazonのポイントに交換して消耗品の購入に使うこともできますし、カテエネポイント(中部電力)に交換して電気代の支払いに充当することもできます。

また、マイルですが必要なマイル数はJALのホームページから確認できます。

時期により多少異なりますが、グアム往復で20,000マイル、ハワイ往復で40,000マイルとなります。

例えばですが、消費税を200万円セゾンプラチナ・ビジネス・アメリカン・エキスプレス・カードで支払った場合、グアム往復分のマイルと15,000円分の永久不滅ポイントが貯まります。(これに必要なクレジット納付手数料は16,600円で、永久不滅ポイントを加味すると実質1,600円でグアム往復ができるようなイメージです)

また、仮に消費税を400万円クレジット納付した場合は、ハワイ往復分のマイル+30,000円分の永久不滅ポイントが貯まります。

・税金のクレジット納付時にポイントの還元率が下がらない

クレジットカードで税金を納付する場合、ほぼすべてのカードで還元率が0.5%以下(例えば楽天カードは1%→0.2%)に下がりますが、セゾンプラチナ・ビジネス・アメリカン・エキスプレス・カードの場合、還元率は1.75%のままです。

・クレジット納付時の手数料は損金算入可能

現金で納付すると納付時に手数料はかかりませんが、クレジット納付をすると決済手数料(1万円につき83円)がかかります。

クレジット納付にかかる決済手数料については、法人の損金(経費)にすることができます。

ちなみにですが、法人税の申告と同じタイミングでおこなう法人県民税もクレジット納付(決済手数料は国税と同様に必要です)することができまして、こちらの決済手数料も損金(経費)にすることができます。

ただし国税と違い法人県民税をクレジット納付する場合は、法人県民税を電子申告した後、バーコード付きの納付書を県税に電話して入手する必要があります。

申告後、県税から納付書が送られてくるまでに3日~10日程度かかりますので、法人県民税もクレジット納付したい場合は、申告・納税スケジュールを顧問税理士と相談しながら進めるようにしてください。

・一時枠を使えば限度額が倍

国税納付時に限度額が足りない場合でも、事前にクレディセゾンさんに連絡しておくことで、一時的に限度額を倍にすることができます。

法人で国税のクレジットをする可能性があるのは、「法人税」、「消費税」、「源泉所得税」になりますので、これらの納税のタイミングで限度額が足りない場合は、クレディセゾンさんに相談すれば大丈夫です。

・プライオリティ・パスが無料で登録可能

プライオリティ・パス(年会費429$)が無料でついています。

プライオリティ・パスは、「世界中の空港にある空港ラウンジが利用できるサービス」で140以上の国や地域の提携空港ラウンジを利用することができます。日本国内でも、成田国際空港や関西国際空港、中部国際空港にある提携の空港ラウンジがご利用できます。

海外出張が多い方の場合も、提携ラウンジで待ち時間に軽食やドリンクを無料で取ることができるので、ちょっとした気分転換になります。

②セゾンプラチナ・ビジネス・アメリカン・エキスプレス・カードのデメリット

・年会費が高い

年会費は、20,000円(税抜)とやや高めの設定となっています。

メインは他のカードを利用しており、セゾンプラチナ・ビジネス・アメリカン・エキスプレス・カードを税金の支払いにしか利用しないという方の場合、法人税・消費税・源泉所得税の支払額が、240万以下の場合は決済手数料と還元率の差額よりカード年会費の方が高くつきます。

なお、前年に200万円以上の利用があると、翌年の年会費は10,000円(税抜)になります。

・JALマイルに変えない場合、決済手数料の方が高い

高いポイント還元率を得るには、SAISON MILE CLUB(登録はかんたんで、自動更新なので最初に一度登録するだけでOKです)に事前に登録する必要があります。マイルで受け取らず(SAISON MILE CLUBに加入せず)、永久不滅ポイントで受け取る場合は、還元率が0.5%に下がるため、クレジット納付をすると手数料負けします。

・アメックスが使えない店舗がある

ほぼ問題ありませんが、まれにアメックスが使えない店舗があります。

弊所の場合、ガソリン代が安いのでコストコで給油しますが、ここでもアメックスは使えません。

セゾンプラチナ・ビジネス・アメリカン・エキスプレス・カード特徴まとめ

セゾンプラチナ・ビジネス・アメリカン・エキスプレス・カードの特徴をまとめると、

・マイルで還元を受ける場合、クレジットカードのなかで最高水準の還元率となる

・クレジット納付をしても、還元率は下がらない

・クレジット納付にしか利用しない場合、納税額が年間240万円以上ないと手数料負けする


といった点になります。

法人成りをする場合、一定程度所得が出ている方が多いと思いますので、個人的に一番おすすめのカードはセゾンプラチナ・ビジネス・アメリカン・エキスプレス・カードです。

ただ、「納税額がまだまだ少ないよ」という方や「まったくマイルが必要ない」といった方の場合は、必ずしも一番良いカードとはいえません。

納税額が少ない方や、マイルが必要ない方に向けたおすすめカードについては、後日追記していきたいと思います。

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