会社員は副業の赤字を「損益通算」できる? 名古屋市北区で税理士なら三宅正一郎税理士事務所

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税理士コラム

会社員は副業の赤字を「損益通算」できる?

2019.09.20

損益通算とは

「損益通算」という個人所得税の計算ルールをご存知でしょうか。
会社員の方にとっては、通常は不必要な話ですので、なじみのない方が多いと思います。
しかしながら昨今の副業ブームで、会社員を本業としながら、個人で起業して別のお仕事をされたり、不動産賃貸経営をされたりする方がいらっしゃいます。多才でうらやましい限りです!
こうした方々は、「損益通算」を活用することで、負担する税金が安くなる場合があります。
損益通算とは、不動産所得や事業所得などが赤字となった場合に、その赤字を、一定のルールで、他の黒字の所得から控除できるというものです。
黒字から控除できるということは、合計所得金額が下がり、それに課される所得税や住民税の額が減るということになります。

損益通算の具体的な計算例

不動産所得と事業所得の赤字は、「経常所得」にグループ分けされる所得と損益通算することができます。
この「経常所得」には「給与所得」が含まれます。
つまり、不動産所得や事業所得の赤字と、会社の給与所得を相殺できるというわけです。

【例1:会社員+不動産所得】

・不動産所得  ▲50万円

・給与所得   +500万円

→合計所得金額・・・450万円

【例2:会社員+事業所得】

・事業所得   ▲60万円

・給与所得   +100万円

→合計所得金額・・・40万円

【例3:会社員+不動産所得+事業所得】

・不動産所得  ▲200万円

・事業所得   +150万円

・給与所得   +100万円

→合計所得金額  50万円

会社員が損益通算するときの注意点

損益通算できる所得・できない所得に注意

赤字となった所得には、他の黒字の所得と損益通算できるものとできないものがあります。

赤字を他の所得と通算できる所得

・不動産所得

・事業所得

・山林所得

・総合課税の譲渡所得

このうち給与所得と通算できるのは、まずは、不動産所得と事業所得となります。
不動産所得又は事業所得の赤字は、まずは経常所得のグループ(配当所得、不動産所得、事業所得、給与所得、雑所得)と損益通算をします。
ただし、不動産所得であっても、土地を取得するための借入金の利子など、例外的に損益通算できないものもあります。
なお、山林所得や総合課税の譲渡所得にも、それぞれ損益通算できるグループが決められています。
これらのマイナス所得もある場合は、損益通算の「順番」にも注意が必要です。

マイナスでも損益通算できない主な所得

・一時所得

・雑所得

・分離課税となる譲渡所得

など

ただし、上場株式等の譲渡所得に関しては、別のルールで損益通算ができるものがあります。
株式で損をした場合は、税理士にご相談ください。

事業所得か雑所得かに注意

副業で起業した方にとって、悩ましい問題となるのが、その副収入を事業所得として扱ってよいかということです。
これは、事業の態様等による個別判断となります。
会社員だから事業所得にできないという決まりはありませんが、副業を事業所得とする場合は、一度必ず専門家にご相談ください。
事業所得とすれば、赤字を他の所得と損益通算することができるほか、青色申告の承認を受けることで青色申告の特典も受けられますから、事業所得とする方が納税者とってかなり有利です。
しかし、後から税務署に「それは明らかに事業所得ではなく雑所得ですよ」とされてしまった場合、雑所得で生じた赤字は、どの所得とも損益通算ができません。
青色申告特別控除などの特典もないため、多くの場合は、修正申告が必要になり、不足税額を追徴されることになります。

まとめ

損益通算は、一見簡単そうですが、損益通算できる所得のグループ分けや順番など考えなければならないため、正しく計算して確定申告を行うのは意外と大変です。
また、事業所得の赤字を損益通算するときは、本当にそれが事業所得でよいか、もう一度よく判断しましょう。
会社員の副業の確定申告は、税理士にご相談ください。

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