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税理士コラム

調整対象固定資産による仕入控除税額の調整について

2020.08.19

調整対象固定資産を取得したことで課税売上割合が著しく変動したとき、3年目の消費税の申告で仕入控除税額を増減し、消費税額を調整することがあります。

調整対象固定資産による仕入控除税額の調整とは

調整対象固定資産とは

支払い対価が100万円以上(税抜)となる、一定の資産です。
こちらの記事もご覧ください。

仕入控除税額とは

仕入控除税額は、一般課税(簡易課税を選択していない、原則による課税方法)の場合、課税仕入れによって支払った消費税額から計算されます。
計算方法は、その期間の「課税売上割合」によって変わります。

【課税売上割合とは】
課税売上高/総売上高(課税売上高+非課税売上高)

もし課税売上割合が95%以上で、かつ課税売上高が5億円以下であれば、その期間中に支払った消費税額を全額控除することができます。
しかし、長い間使用する固定資産について、課税仕入れを行った時期のみの形式的な条件で、仕入控除税額の額を決めてしまうことは不合理が生じることもあります。
そこで、調整対象固定資産の課税仕入れを行ったときは、まず課税仕入れを行った課税期間を1年目とし、3年目までの課税売上割合の変動を見ます。
そして、変動が一定以上認められる場合、3年目の仕入控除税額を増減して調整します。(消費税法第33条第1項)
ただし、3年目の課税期間の末日にその調整対象固定資産を保有していない場合は、調整を行う必要はありません。

「居住用賃貸建物」は課税仕入れから外れることに

賃貸物件の課税仕入れについては、これまでさまざまな消費税還付スキームが誕生し、その度に法改正が行われてきました。
しかし令和2年度税制改正により、ついに居住用賃貸建物の課税仕入れにかかる仕入税額控除が認められなくなりました。

参照記事:【令和2年度税制改正大綱】アパートの消費税還付スキーム封じ

令和2年10月1日以後に行われる課税仕入れから対象になりますが、令和2年3月31日までに締結した契約に基づく課税仕入れには経過措置があります。

仕入控除税額の調整が必要となるケース

仕入控除税額の加算や減算を行う要件について解説します。

加算する場合

【要件】
(A-B)/B≧50%
かつ
A-B≧5%
A:通算課税売上割合
B:仕入れ時の課税期間の課税売上割合
「通算課税売上割合」とは、仕入れのあった課税期間・翌期・翌々期の3年間の課税売上高等を通算して計算した課税売上割合のことです。

減算する場合

【要件】
(B-A)/B≧50%
かつ
B-A≧5%
減算の典型的なケースは、課税売上割合が高い期間に非課税売上しか生じない調整対象固定資産を購入して消費税の還付を受けたものの、翌期から非課税売上が大きく増えることで通算課税売上割合が下がるケースです。
もし【要件】を満たし、3年目に仕入控除税額の減額が行われた場合、3年目は「増税」となり、1年目に還付を受けた消費税が実質的に調整されます。

具体例

減算となる場合を、具体例で見てみましょう。
【例】

・課税期間 1月1日~12月31日

・令和元年に調整対象固定資産の課税仕入れを行う

・調整対象固定資産 1,100万円(消費税100万円)

・課税売上割合

 令和元年 90%

・通算課税売上割合 40%(令和元年・2年・3年の通算)

・令和3年12月31日に調整対象固定資産を保有している

<判定>
(90%-40%)/90%≒0.56≧50%
かつ
90%-40%≧5%
→調整(減算)が必要
この場合、3年目の仕入控除税額から、次の額を控除します。

【控除額の計算式】
C-D
C:調整対象基準金額×その仕入れ課税期間の課税売上割合
D:調整対象基準税額×通算課税売上割合
「調整対象基準金額」とは、調整対象固定資産の課税仕入れによる消費税額となります。

【計算例】
C-D=50万円
C:100万円×90%=90万円
D:100万円×40%=40万円
よって、令和3年分の消費税の仕入控除税額から50万円を控除します。

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