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海外勤務の従業員の給与に対する源泉徴収の必要性や注意点について 名古屋市北区で税理士なら三宅正一郎税理士事務所

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税理士コラム

海外勤務の従業員の給与に対する源泉徴収の必要性や注意点について

2020.11.2

海外支店などに勤務する従業員に、日本の会社から給与を支払う場合の源泉徴収の必要性や注意点について解説します。

海外勤務の従業員に源泉徴収は必要か

海外勤務の従業員に対し、日本の会社から支払う給与について源泉徴収が必要かどうかは、まずその従業員が居住者か非居住者かを判定し、非居住者であればその給与が国内源泉所得にあたるかどうかで判断します。

1年以上の海外勤務は「非居住者」に

居住者と非居住者は、次のように区別されます。

<居住者>

・日本国内に住所がある、または現在まで引き続いて1年以上居所がある個人

<非居住者>

・居住者でない個人

居住者と非居住者の詳しい判定については、こちらの記事をご覧ください。

海外に1年以上の予定で勤務する人は国内に住所を有しない者と推定されるため、一般的には「非居住者」となります。

「非居住者」であれば源泉徴収は原則不要

日本の会社から非居住者に支払う給与のうち、日本の所得税の課税対象になるものは「国内源泉所得」に限られます。
給与のうち「国内源泉所得」にあたるものは「国内において行う勤務その他の人的役務の提供に基因するもの」です。(所得税法第161条第1項第12号イ)
このことから勤務地が海外である非居住者に支払う給与は、国内源泉所得にあたりません。
そのため源泉徴収をする必要もありません。

例外:非居住者が役員であれば源泉徴収が必要

例外として非居住者が日本の会社の「役員」として海外で勤務する場合、その給与は「国内源泉所得」にあたります。(所得税法第161条第1項第12号イ)
この場合、支給額に対して一律20.42%で源泉徴収を行います。
ただし、実際の職務内容が常に使用人と同じなのであれば、このルールの対象にはなりません。(所得税法施行令第285条第1項第1号)
たとえば取締役が、海外支店の支店長のような使用人としての役職に就くケースです。
このときは海外勤務の従業員(非居住者)と同様に、源泉徴収は必要ありません。

従業員が居住者から非居住者に変わるときの注意点

4月から海外支店に異動するなど、年の途中で従業員が居住者から非居住者に変わるときは、以下の点に注意してください。

年末調整を忘れずに

年末調整の対象となる従業員が、年の途中から海外支店に転勤して非居住者になる場合は、出国する日までに年末調整を行います。
このときの年末調整では、所得控除の計算に注意が必要です。
まず扶養控除や配偶者控除などは、通常12月31日の現況で適用を判定しますが、この年末調整では「出国時の現況」で判定します。
合計所得金額の判定は、出国時に見積もった1年間の合計所得金額で行います。
これに対し、社会保険料や生命保険料の控除額は、出国する日までに支払ったもののみが対象となります。

非居住者となった後の初ボーナスに注意

非居住者となった従業員に支払われた賞与のうち、その計算期間に日本での勤務期間が含まれている場合は、日本での勤務に対応する金額から20.42%の源泉徴収を行います。
たとえば年2回の賞与(6月・12月)の計算期間が1月~6月・7月~12月の会社で、4月から海外支店で勤務し、6月に賞与120万円を受け取ったとき、日本で勤務していた1月~3月に対応する金額は、国内源泉所得にあたります。
仮に1月~3月に対応する金額が60万円だった場合は、12万2,520円(60万円×20.42%)を源泉徴収します。

海外勤務の従業員の給与に対する源泉徴収について まとめ

・海外に1年以上の予定で勤務する人は一般的に「非居住者」

・非居住者の海外勤務での給与の源泉徴収は原則不要

・日本の会社の役員として勤務する場合は源泉徴収が必要(一律20.42%)

・役員であっても使用人として勤務する場合は源泉徴収不要

・年の途中から非居住者になる場合は、年末調整と初ボーナスに注意


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